現代文学講座「作家 山崎豊子の世界を語る」◆弊僅詑羝民館)

『仮装集団』は、一度も映像化されていない小説

 

対談「山崎豊子文学の魅力〜小説と舞台と人物群像」(下)

講師:有本忠浩さん(毎日新聞社 学芸部 記者)

   高橋俊郎さん(大阪文学振興会 総務委員)

 

【あらすじ】

大阪勤音(勤労者音楽同盟)に所属している素晴らしい企画力を持った流郷 正之(りゅうごう まさゆき)は、同僚達が密かにフラクション会議を開いているのに疑問を感じ、背後に隠れた政治的色彩に翻弄されていく姿を描く。

 

作中の大阪勤音(労働者音楽同盟)は、勤労者音楽協議会をモデルにしたものとのこと。まだ読んだことない小説なので、今度読んでみたいと思います。

 

■勤労者音楽協議会・・・会員制を基本に運営される日本の音楽鑑賞団体。通称は労音(ろうおん)。1960年代半ばには、192の地域組織が存在し、60万人を超える組織となったが、その後、急速に衰退した。現在では、各地に「勤労者音楽協議会」の名称だけでなく、「音楽鑑賞協会」「音楽鑑賞会」「新音楽協会」「コンサート協会」などの名称の40余りの組織が存在し、会員数万人の全国的なネットワークとして、「全国労音連絡会議」が存在する。

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現代文学講座「作家 山崎豊子の世界を語る」 弊僅詑羝民館)

写真は、山崎豊子原作・映画『ぼんち』(大映)のポスター

 

対談「山崎豊子文学の魅力〜小説と舞台と人物群像」(上)

講師:有本忠浩さん(毎日新聞社 学芸部 記者)

   高橋俊郎さん(大阪文学振興会 総務委員)

 

川西市の清和台公民館で行われた現代文学講座「作家 山崎豊子の世界を語る」に行ってきました。今まで、小説や映画・ドラマに触れたことは枚挙にいとまがないといって過言ではないくらい、大衆を引きつけた作家である山崎豊子についての講座です。

 

戦前まで毎日新聞大阪本社学芸部へ勤務したというキャリアを生かし、丁寧な取材のもと実際の社会で起きている人間模様を小説にした作家でした。私が前職で医学系の出版社にいたとき、ある大学の医学部教授が山崎豊子の『白い巨塔』を読み、あまりのリアリティーさに驚愕したとの言葉を今でも覚えています。

 

山崎豊子は大阪・船場の昆布屋のいとはん(お嬢さん)として育ちました。彼女の小説には、大阪船場の文化を綴ったものも多くあります。講師の有本忠浩さんが「たとえば、同じ大阪船場の文化を書いた谷崎潤一郎と山崎豊子では対照的である。」というコメントが印象に残りました。谷崎潤一郎は人間の感情を除いた視覚的なものを主とした文化を、山崎豊子は人間の欲や業に向き合った文化を表現しています。それぞれ琴線に触れる文学は個人の好みに分かれるところです。

 

谷崎潤一郎は純文学作家で山崎豊子は大衆文学作家というのが一般認識ですが、その境界線は曖昧です。「その小説を読んで一考させられたにつきる。」というのが私の文学読書の軸です。

 

個人的には山崎豊子の小説『大地の子』などは、緻密な取材をもとにしたものを土台にしなければ、あれほどの名作にはならなかったのではないかと思いますし、谷崎潤一郎のクリエイターとしての文体にも感動を覚えます。

 

両作家の不思議なパラドックスは、谷崎潤一郎は自分の心情や感性(好み)によって小説を書き上げ、山崎豊子は自分の感性や心情(好み)を除外して、実際に起こっている人間社会をもとに小説に書いたことです。どちらが感情的な作家なんでしょう? 船場の風情を書いたことだけの印象をいうと「己をさらけ出した」のは谷崎潤一郎の方で、市井の話題や風俗を扱った近松門左衞門的な文学は山崎豊子の方のような気がします。

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大家さんと僕(新潮社)

秋晴れの一日です。

 

 

以前から話題になっていた漫画であることは知っていましたが、最近初めて手に取って読みました。先週『徹子の部屋』に矢部太郎さんが出演されていて、本書の内容を少し紹介されていたのを聞き「読んでみたい。」と思ったのです。

 

 

すごく売れているとはいえない(ごめんなさい)お笑い芸人の矢部太郎さんが、新宿の一軒家の2階に間借りし、そこの1階にお住まいの大家さんとのエピソードを綴った漫画です。

 

大家さんは終戦の年17歳だったという、とてもお上品なご婦人で、矢部太郎さんも芸人さんとは思えないほど控えめな好青年です。本書を読みお二人が交流する日常の時間を共有することで、とても心が温まりました。

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能の本(西日本出版社)

 

また、台風がやって来るようです。

 

明日は、京都観世会館の「初秋の能」を観劇する予定にしていましたが、このぶんだと電車が止まる可能性大です。B席(一般2階自由)だったので当日精算するという 席です。午前中に電話で確認したら、明日交通機関が動かなければ行かなくてもそのままでいいとのことでした。

 

能の観劇は関西在住だと充実できないかなと思った時期もありましたが、こまめに「ヤフオク」や「オケピ」をチェックして手の届きそうな公演は行くことにしました。11月も予定していますが、明日の公演に行けないのはとても残念です。

 

能のガイドブックとして「能の本」(西日本出版社)を愛読しています。ストーリーを小説風に記してあるところがわかりやすいです。 

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クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」

 

22日の神戸のコンサート会場で、無料配布していたクラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」です。クラシック音楽愛好家の方々の中にはネットですべての公演情報をカバーされない方もいらっしゃるので、このような情報誌は嬉しいと思いました。また、演奏者のコメントがたくさん載っているので、コンサートの楽しみも倍増しそうです。

 

紙の雑誌はやっぱりいいですね。

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一日一菓(新潮社)

 

今、買おうかどうか迷っている本です。

 

和菓子作りは、アクセサリー作りと似ているような気がします。小さなスペースに、「季節感」、「世界観」、「完結された美の表現」など求められるのが同じだと思うのです。

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私の台所(講談社)

 

以前から女優・沢村貞子さんのエッセイ本が読みたいと思っていて、最近ようやく読むことができました。

 

現在、Eテレで『365日の献立日記』という番組がありますが、沢村貞子さんが26年半毎日続けた「献立日記」をもとに料理を再現するのを観ていることもありますし、黒柳徹子さんが「沢村貞子さんは、小ぎれい、こまやか、潔く、これからの暮らし方のヒントはこの人にありました。」とおしゃっているのを聞いたのもきっかけです。

 

私は料理・掃除などの家事が「好きか?」と問われると「ムラがある。」というのが本音です。やりたいときも、やりたくないときもあります。それでも「他の人が家事のさまざまな工夫、および家事をすることによっての喜び。」といった話を見聞きすることは好きです。

 

経済学を学んでいた時「生活者」という言葉が印象的だったのが影響しているのかもしれません。

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すらすら読める方丈記(講談社文庫)

河合神社にある「方丈の庵」を再現したもの

 

「幽玄」についていろいろと調べていて、鴨長明の『無名抄』の現代語訳を読んだけれどもあまりよく理解できず、せっかくだから鴨長明の『方丈記』の現代語訳の『すらすら読める方丈記』(講談社文庫)も読んでみました。こちらは、なかなか面白い本でした。

 

「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。」(『方丈記』冒頭より引用)

 

鴨長明の生きた時代は平安時代から鎌倉時代に移り変わるとき、だれもが「時代の流れ」を感じたであろうと察せられます。冒頭の文章からわかるように本書は全体に無常観が感じられる書でした。また、長明自身が体験した厄災(安元の大火、治承の辻風、養和の大飢饉など)も詳しく解説されています。

 

都の中心部を離れ山里の「方丈庵」にこもる隠者となった鴨長明。方丈庵の間取りや周辺の風景も含めて住居論を展開し、そこでの生活を賞賛しながらも、最後には一転、その生活をも否定し、自分の人生に対して仏教者としての観点から自問自答をくり返して終わるのものとなっています。文学の肝である「自分をさらけ出す」ことに向き合った書だという感想を持ちました。

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俳諧の本質的概論(青空文庫)

動かない石から生えるコケは内部から出てくるものととらえ「内なる美」と例えられる

 

『俳諧の本質的概論』寺田寅彦 本文より

 

「芭蕉のいわゆる寂(さび)とは寂(さび)しいことでなく仏教の寂滅でもない。しおりとは悲しいことや弱々しいことでは決してない。物の哀れというのも安直な感傷や宋襄(そうじょう)の仁(じん)※1を意味するものでは決してない。

 

これらはそういう自我の主観的な感情の動きをさすのではなくて、事物の表面の外殻(がいかく)を破ったその奥底に存在する真の本体を正しく認める時に当然認めらるべき物の本情の相貌(そうぼう)※2をさしていうのである。

 

これを認めるにはとらわれぬ心が必要である。たとえば仏教思想の表面的な姿にのみとらわれた凡庸の歌人は、花の散るのを見ては常套的(じょうとうてき)の無常を感じて平凡なる歌を詠よんだに過ぎないであろうが、それは決してさびしおりではない。

 

芭蕉のさびしおりは、もっと深いところに進入しているのである。たとえば、黙々相対して花を守る老翁の「心の色」にさびを感じ、秋風にからびた十団子(とおだんご)の「心の姿」にしおりを感じたのは畢竟(ひっきょう)※3曇らぬ自分自身の目で凡人以上の深さに観照を進めた結果おのずから感得したものである。

 

このほかには言い現わす方法のない、ただ発句によってのみ現わしうるものをそのままに発句にしたのである。」

 

※1宋襄の仁・・・無益の情け。

 

※2相貌・・・顔かたち。容貌。物事のようす。

 

※3畢竟・・・究極。絶対。最終。

 

(解釈)

芭蕉の「さび」とは、「はかないいのち」を悲しむといった感情の動きではない。とらわれぬ心で物の本質をとらえ、古いものの内側からにじみ出てくるような、外装などに関係しない美しさを感じることを表現している。

 

(もっとわかりやすい解釈)

花が散っていくさまをみて「儚い・・・寂しい・・・悲しい・・・」と歌を詠んでも、それは本来の日本の美意識の「わびさび」の「さび」とは違う。そういう感情表現が日本の美意識ではないのだ。

例えば、花を黙って育て守る老人のたたずまいや、秋風に吹かれ乾びていく十団子の風景などに美を感じることが「わびさび」の「さび」なのだ。それらを美しく感じることは、単に外見だけの美しさを感じることでなく、そのものの背景や本質などをとらえ理解し表現しなければならない。

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東洋古美術研究誌『國華』

 

録画しておいた「ぶらぶら美術・博物館」(BS日テレ)を観ていると、東京国立博物館で開催されている特別展『名作誕生 つながる日本美術』が取り上げられていて、そのなかで東洋古美術研究誌『國華』が出てきました。1889年に創刊され、現在でも刊行し続けている美術雑誌として最古のもので、この特別展は創刊『國華』130周年を記念して開催されています。

 

創刊当時、通常の雑誌は10銭程度だったのに採算を度外視して1冊1円という高価な値を付けられた『國華』は、今まで何度も経営面や社会情勢などで刊行の危機にさらされてきたにもかかわらず、現在でも月刊誌として朝日新聞出版社から刊行されているそうです。

 

良いものは残り続けるのですね。

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