能の本(辰巳満次郎)

 

また、台風がやって来るようです。

 

明日は、京都観世会館の「初秋の能」を観劇する予定にしていましたが、このぶんだと電車が止まる可能性大です。B席(一般2階自由)だったので当日精算するという 席です。午前中に電話で確認したら、明日交通機関が動かなければ行かなくてもそのままでいいとのことでした。

 

能の観劇は関西在住だと充実できないかなと思った時期もありましたが、こまめに「ヤフオク」や「オケピ」をチェックして手の届きそうな公演は行くことにしました。11月も予定していますが、明日の公演に行けないのはとても残念です。

 

能のガイドブックとして「能の本」(西日本出版社)を愛読しています。ストーリーを小説風に記してあるところがわかりやすいです。 

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クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」

 

22日の神戸のコンサート会場で、無料配布していたクラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」です。クラシック音楽愛好家の方々の中にはネットですべての公演情報をカバーされない方もいらっしゃるので、このような情報誌は嬉しいと思いました。また、演奏者のコメントがたくさん載っているので、コンサートの楽しみも倍増しそうです。

 

紙の雑誌はやっぱりいいですね。

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一日一菓(木村宗慎)

 

今、買おうかどうか迷っている本です。

 

和菓子作りは、アクセサリー作りと似ているような気がします。小さなスペースに、「季節感」、「世界観」、「完結された美の表現」など求められるのが同じだと思うのです。

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私の台所(沢村貞子)

 

以前から女優・沢村貞子さんのエッセイ本が読みたいと思っていて、最近ようやく読むことができました。

 

現在、Eテレで『365日の献立日記』という番組がありますが、沢村貞子さんが26年半毎日続けた「献立日記」をもとに料理を再現するのを観ていることもありますし、黒柳徹子さんが「沢村貞子さんは、小ぎれい、こまやか、潔く、これからの暮らし方のヒントはこの人にありました。」とおしゃっているのを聞いたのもきっかけです。

 

私は料理・掃除などの家事が「好きか?」と問われると「ムラがある。」というのが本音です。やりたいときも、やりたくないときもあります。それでも「他の人が家事のさまざまな工夫、および家事をすることによっての喜び。」といった話を見聞きすることは好きです。

 

経済学を学んでいた時「生活者」という言葉が印象的だったのが影響しているのかもしれません。

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すらすら読める方丈記(中野孝次)

河合神社にある「方丈の庵」を再現したもの

 

「幽玄」についていろいろと調べていて、鴨長明の『無名抄』の現代語訳を読んだけれどもあまりよく理解できず、せっかくだから鴨長明の『方丈記』の現代語訳の『すらすら読める方丈記』(講談社文庫)も読んでみました。こちらは、なかなか面白い本でした。

 

「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。」(『方丈記』冒頭より引用)

 

鴨長明の生きた時代は平安時代から鎌倉時代に移り変わるとき、だれもが「時代の流れ」を感じたであろうと察せられます。冒頭の文章からわかるように本書は全体に無常観が感じられる書でした。また、長明自身が体験した厄災(安元の大火、治承の辻風、養和の大飢饉など)も詳しく解説されています。

 

都の中心部を離れ山里の「方丈庵」にこもる隠者となった鴨長明。方丈庵の間取りや周辺の風景も含めて住居論を展開し、そこでの生活を賞賛しながらも、最後には一転、その生活をも否定し、自分の人生に対して仏教者としての観点から自問自答をくり返して終わるのものとなっています。文学の肝である「自分をさらけ出す」ことに向き合った書だという感想を持ちました。

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俳諧の本質的概論(寺田寅彦)

動かない石から生えるコケは内部から出てくるものととらえ「内なる美」と例えられる

 

『俳諧の本質的概論』寺田寅彦 本文より

 

「芭蕉のいわゆる寂(さび)とは寂(さび)しいことでなく仏教の寂滅でもない。しおりとは悲しいことや弱々しいことでは決してない。物の哀れというのも安直な感傷や宋襄(そうじょう)の仁(じん)※1を意味するものでは決してない。

 

これらはそういう自我の主観的な感情の動きをさすのではなくて、事物の表面の外殻(がいかく)を破ったその奥底に存在する真の本体を正しく認める時に当然認めらるべき物の本情の相貌(そうぼう)※2をさしていうのである。

 

これを認めるにはとらわれぬ心が必要である。たとえば仏教思想の表面的な姿にのみとらわれた凡庸の歌人は、花の散るのを見ては常套的(じょうとうてき)の無常を感じて平凡なる歌を詠よんだに過ぎないであろうが、それは決してさびしおりではない。

 

芭蕉のさびしおりは、もっと深いところに進入しているのである。たとえば、黙々相対して花を守る老翁の「心の色」にさびを感じ、秋風にからびた十団子(とおだんご)の「心の姿」にしおりを感じたのは畢竟(ひっきょう)※3曇らぬ自分自身の目で凡人以上の深さに観照を進めた結果おのずから感得したものである。

 

このほかには言い現わす方法のない、ただ発句によってのみ現わしうるものをそのままに発句にしたのである。」

 

※1宋襄の仁・・・無益の情け。

 

※2相貌・・・顔かたち。容貌。物事のようす。

 

※3畢竟・・・究極。絶対。最終。

 

(解釈)

芭蕉の「さび」とは、「はかないいのち」を悲しむといった感情の動きではない。とらわれぬ心で物の本質をとらえ、古いものの内側からにじみ出てくるような、外装などに関係しない美しさを感じることを表現している。

 

(もっとわかりやすい解釈)

花が散っていくさまをみて「儚い・・・寂しい・・・悲しい・・・」と歌を詠んでも、それは本来の日本の美意識の「わびさび」の「さび」とは違う。そういう感情表現が日本の美意識ではないのだ。

例えば、花を黙って育て守る老人のたたずまいや、秋風に吹かれ乾びていく十団子の風景などに美を感じることが「わびさび」の「さび」なのだ。それらを美しく感じることは、単に外見だけの美しさを感じることでなく、そのものの背景や本質などをとらえ理解し表現しなければならない。

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東洋古美術研究誌『國華』

 

録画しておいた「ぶらぶら美術・博物館」(BS日テレ)を観ていると、東京国立博物館で開催されている特別展『名作誕生 つながる日本美術』が取り上げられていて、そのなかで東洋古美術研究誌『國華』が出てきました。1889年に創刊され、現在でも刊行し続けている美術雑誌として最古のもので、この特別展は創刊『國華』130周年を記念して開催されています。

 

創刊当時、通常の雑誌は10銭程度だったのに採算を度外視して1冊1円という高価な値を付けられた『國華』は、今まで何度も経営面や社会情勢などで刊行の危機にさらされてきたにもかかわらず、現在でも月刊誌として朝日新聞出版社から刊行されているそうです。

 

良いものは残り続けるのですね。

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歎異抄をひらく(高森顕徹)

 

実家が浄土真宗ということもあり、以前から『歎異抄(たんにしょう)』について興味がありました。浄土真宗の宗祖・親鸞(しんらん)に師事した唯円(ゆいえん)が、親鸞没後に浄土真宗の教団内に湧き上がった異義・異端を嘆いた内容で、鎌倉時代後期に書かれた日本の仏教書といわれているのが有力です。

 

三大古文として有名なもの鴨長明『方丈記』、吉田兼好『徒然草』、そして『歎異抄』と言われるほど、文体が魅力的なんだそうです。

 

印象に残った一節。。。

 

【第九章より】

「久遠劫(くおんごう)より今まで流転せる苦悩の旧里(きゅうり)はすてがたく、いまだ生まれざる安養(あんよう)の浄土は恋しからず候こと、」

 

【意訳】

「果てしない過去から今日まで、生まれ変わり死に変わりしてきた世界は、すべて苦悩にみちた難所だったが、故郷のごとく棄て難く、明らかな弥陀(みだ)の浄土は少しも恋しく思えない。」

 

【自分の解釈】

「現実の生活は苦悩にみちた日々ではあるが故郷のように捨てがたく、念仏を唱えて浄土(天国のような場所に)に行けると教えられても、浄土が恋しいとはなかなか思えない。」

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みすゞと雅輔(松本侑子)

 

今年の3月に刊行された本書ですが、金子みすゞの野心家な部分も描かれておりファンにとっては賛否が分かれる伝記小説です。私はそういう一面もあったかもしれないと思い、読み終えました。

 

雅輔はみすゞより2歳年下の弟で、劇団若草の創設者の上山雅輔さんです。幼年期は従姉弟として育った姉弟ですが、小説・音楽などなんでも話し合える「芸術の友」として青春を過ごしました。

 

なかに雅輔が聴いた音楽でシューベルト歌曲「さすらい人」(D493)が出てきます。さっそくYouTubeでヴァルトラウト・マイヤーが歌っているものを聴きました。リューベックの詩にシューベルトが曲をつけたものだそうです。「この世のどこにも幸福を見いだせない」さすらい人の心を歌った歌曲でした。

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長寿の献立帖(樋口直哉)

 

40名の長寿をまっとうしたとされる著名人の食生活が紹介されています。何も規則性はありませんでした。人間は年々「食が細くなる」と言われますが、それでも食事を大切にしている(その環境にある)のが唯一共通しているような気がしました。

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